大分の文化

文化で綴る大分の風景⑭「秋日の姫島村」

2013年10月21日(月)
(3290回)

秋晴れの日に姫島に何十年かぶりにわたりました。
姫島の秋空はどこまでも高く、碧い。
夏に威勢のよかった入道雲もどこか寂しさ漂わせ、
うろこ雲に自分の居場所を譲って空の端の方で浮かんでいました。

道程「 秋の祈 」
 
秋は喨々(りょうりょうと)と空に鳴り
空は水色、鳥が飛び
魂いななき
清浄の水こころに流れ
こころ眼をあけ
童子となる
(略)
ただわれは空を仰いでいのる
空は水色
秋は喨々と空に鳴る
 
高村光太郎

 
 


姫島村

古事記ではイザナギとイザナミが最初に8つの島(大八洲)を産んだ後、
続けて6島を産んだとされ、6島のうち4番目に産んだのが姫島とされています。
姫島産黒曜石で作られた石器が中国、四国地域の縄文時代遺跡から発見されており、
古代には広く交易が行われていたことが伺えます。
幕末には伊藤博文や勝海舟も来島しています。


姫しまや 壁にもたする紙雛
 
                                             志太野坂

 
芭蕉の晩年の弟子である野坡。
枯淡閑寂な境を超えての軽みの世界へ歩をすすめる。
「姫しま」と「紙雛」の「姫」と「雛」が美しく重ねられ、素朴さの中に微笑みを誘う。
 
志太野坂(しだ やば)
寛文2年福井県生まれ。芭蕉十哲の一人。

 

   【筆者紹介】

   足達賢二(あだちけんじ) 

    竹田市久住町出身
    2012年3月まで大分県職員
    大分県中部振興局長、大分県職員研修所長、県民生活・男女共同参画課長、大分県消費生活・男女共同参画プラザ所長などを歴任。
 

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