大分の文化

文化で綴る大分の風景⑮「国東のみち」

2013年11月15日(金)
(3314回)


このみちのさきには、大きな森があろうよ。
ひとりぼっちの榎(えのき)よ、このみちをゆこうよ。
このみちのさきには、大きな海があろうよ。
はす池のかえろよ、このみちをゆこうよ。
このみちのさきには、大きな都があろうよ。
さびしそうなかかしよ、このみちを行こうよ。
このみちのさきには、なにかなにかあろうよ。
みんなでみんなで行こうよ、このみちをゆこうよ。

                    「このみち(金子 みすゞ)」



今年になって、国東に出かけることが多くなりました。
特に用事はないのだけど、国東の森に誘われ、海に誘われ、人に誘われ、なにかあるようなそんな道を尋ねていくと、
豊後高田市の真玉町の無動寺と香々地町の夷谷にたどり着きました。

無動寺へ
谷行き行きて柿若葉

                                       久本澄子

 
六郷満山中山本寺の一つ。本尊は不動明王。
若葉の中でも特につやつやとした明るさをもつ柿若葉。
生活の場の近くにあり、親しみもある。信仰の道がとても身近。
 
久本澄子
大正12年福岡県北九州市生まれ。蕗所属。

岩襖並べ
   月見の宴かな
               柳瀬静香

 
岩襖は大自然の設けた大舞台。
その景は春夏秋冬を通じて人の前に立ち並んで圧巻。
今宵はその大舞台の襖の前での観月の宴。
原始の時空が大きくつつんでいる。
 
柳瀬静香
昭和20年熊本県牛深市生まれ。ホトトギス所属。

 


無動寺
豊後高田市黒土にある天台宗の寺院。
718年に仁聞が開いたと伝えられる古刹で、六郷満山中山本寺として栄え、最盛期には末寺が12あったといわれています。
本堂には本尊の不動明王、大日如来座像、薬師寺如来座像、十二神将(大分県の有形文化財に指定)などの平安時代から
鎌倉時代にかけての16体の木造の仏像が安置されています。
 
夷谷
夷谷(えびすだに)は、豊後高田市香々地にある渓谷です。
香々地の中心を流れる竹田川の上流に形成された渓谷で、西夷と東夷の2つの谷からなっており、2つの谷の間には奇峰が
連なる山群があり、古来、山岳宗教の霊場でした。

 

   【筆者紹介】

   足達賢二(あだちけんじ) 

    竹田市久住町出身
    2012年3月まで大分県職員
    大分県中部振興局長、大分県職員研修所長、県民生活・男女共同参画課長、大分県消費生活・男女共同参画プラザ所長などを歴任。
 

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