大分の文化

文化で綴る大分の風景⑯「霜月の豊後大野の道」

2013年12月24日(火)
(3194回)

旧暦霜月の12月の第1日曜日(1日)に開催される豊後大野市千歳町の柴山八幡社ひょうたん祭り(霜月祭)。
前から一度行ってみたく豊後大野市に向かい、「犬飼石仏」と「犬江釜峡」を眺めた後に柴山地区を訪れました。
今年最後の紅葉便でもありました。

御神酒注ぐ
   ひょうたん様の大瓢
                                  宮成鎧南

 
柴山八幡の霜月祭は別名「ひょうたん祭り」。
主役のひょうたんさんの大わらじは重さ10キロ。
「魔よけじゃ」と腰のひょうたんの酒を沿道の人にふるまい、戦乱の荒廃を鎮める。
 
宮成鎧南(みやなり・がいなん)
大正14年豊後大野市千歳村生まれ。「蕗」所属。
 
ひょうたん祭り
祭りは約800年前、宇佐神宮の分霊を八幡社に迎えた際、地元の豪族益永豊武がひょうたんに酒を詰めて振る舞い、
流鏑馬(やぶさめ)や獅子舞を奉納したのが始まりとされる。お神酒が無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を願ってふるまわれる。
柴山八幡社は千歳町大字柴山にあり、祭神は仲哀天皇・応神天皇・神功皇后・比売大神で、創立は不明である。

石仏の淡き朱の色
    夕紅葉(もみじ)
                                      矢田豊羊

 
与謝野晶子の「犬飼の山の石仏龕(ぶつがん)さえもともに染みたり淡き朱の色」の歌碑が建つ。
不動堂の石仏は鎌倉時代後期のもの。「淡き朱の色」が愁久の時の流れの静寂さを伝える。
 
矢田豊羊(やだほうよう)
大正8年豊後大野市犬飼町生まれ。「蕗」所属。


吹かれては
   枯蟷螂(とうろう)の傾けり
                                   幸数限

 
大野川の犬江釜峡(けんこうふきょう)。
「鶴が瀬」から「立野の瀬」の間の1キロほどの瀞(とろ)。
鎌の形をしているので鎌形の渕ともいう。そのほとりで周囲の枯れとともに、枯葉色になった蟷螂(かまきり)が冬を迎える。
 

幸数限(ゆき・すうげん)
大正9年台湾市生まれ。「蕗」所属。
 

 

   【筆者紹介】

   足達賢二(あだちけんじ) 

    竹田市久住町出身
    2012年3月まで大分県職員
    大分県中部振興局長、大分県職員研修所長、県民生活・男女共同参画課長、大分県消費生活・男女共同参画プラザ所長などを歴任。
 

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